マスクを選ぶポイント
どのマスクを選んだらよいか?マスクを選ぶポイント
布マスク(ガーゼマスク)
布マスクで代表的なものがガーゼマスク(写真1)です。ガーゼマスクは綿のガーゼを合わせて作られたマスクです。ガーゼマスクはフィルターが無くガーゼを12枚から30枚重ね合わせてできています。そのため、ガーゼの目より細かい微粒子などは通してしまいます。
しかし、使い捨てでなく何度も洗って使え、マスク自体に厚みがあるため、喉の乾燥を防ぐ保湿効果や保温効果があります。形状としては平面的なタイプの平型が主流です。
サージカルマスク(不織布マスク)
サージカルマスク(写真2)は医療用マスクの事で医療現場や医療用に使用しますが、近年では花粉症の流行により一般化され、家庭用マスクとしても使用されています。サージカルマスクは着用した人から排出されるウイルスを含む飛沫が大気中に拡がるのを防ぐ目的で使用されます。
サージカルマスクの特徴は、不織布、つまり織らない布でできています。不織布は繊維を織ったりせず熱的、機械的、化学的作用により繊維を装着または絡み合わせてシート状にしたものです。フィルターがあり3枚重ねが主流です。サージカルマスクの形状は上下に開いて、口元が広くなり呼吸のしやすいプリーツ型と、顔のラインに沿った形の立体型があります。また、鼻の部分にノーズフィットがあり比較的気密性があります。現在、医療の現場でガーゼマスクを使用することはあまりないため、サージカルマスクは不織布マスクともいえます。
サージカルマスクの性能は、性能をあらわす指標としてBFE(Bacterial Filtration Efficiency:細菌透過率)とPFE(Particle Filtration Efficiency:微粒子透過率)で評価します。BFEはマスクによって細菌の粒子(平均で4.0㎛から5.0㎛)が除去された割合(%)を示します。PFEはマスクによって試験微粒子(0.1㎛)が除去された割合(%)を示します。米国食品医薬局(FDA)はサージカルマスクの基準をBFE95%以上と規定していますが、日本では特に性能に対する規定はありません。
N95マスク
N95マスク(写真3)は米国労働安全衛生研究所(NIOSH)のN95規格に合格した微粒子用マスクです。N95とは約0.075㎛の試験粒子径を95%以上ブロックできる規格です。日本の厚生労働省が定める検定規格のRS2区分とDS2区分に合格した防塵マスクが、N95マスクに相当します。
N95マスクは微生物を含む外気から人を守るために使用するため、近年は医療現場で感染防止に使用されることが多いです。形状は球体を半分にカットした様なカップ型で、気密性が高く、フィルターの目が非常に細かいため、長時間つけたまま日常生活を送るのには息苦しいなど支障があります。
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